日経は、質の高い報道とサービスをお客様に提供し、世界最高のメディアでありテックカンパニーになることを目指しています。互いに尊重しあいながら開発者のポテンシャルを最大限に引き出し、全員でやりがいを高める環境を作っていきます。
5 Keywords
Engineering Vision の策定にあたって
エンジニアリングに関連する課題を解決するには、組織を跨いだ一貫した全体方針が必要と考え、CDIO (Chief Digital Information Officer) のリードの下、日経のエンジニア組織がどのような開発組織を目指すかの指針 “Engineering Vision” を策定しました。
なぜ必要なのか
日経のエンジニアは、さまざまな事業部門あるいはコーポレート部門などに所属しています。相互に関連するエンジニアリングの多種多用な課題を突き詰めると、エンジニアリングが事業にどのように貢献していくべきかという問いや、我々が目指すべきエンジニア組織のあるべき形に行き着きます。そして目指す理想像によってどの課題も取りうる選択肢が変わってくるため、エンジニア組織全体で目指す指針が必要となりました。
どのように決めたか
どのような Engineering Vision にするのかも重要ですが、どう決めるかもとても重要だと考えました。多くの人に自分ごとだと捉えてもらえるもので、納得感があるものでなければ Engineering Vision が機能しないと思ったからです。

多くの方に関わっていただきブレストを実施しました。「3年後の日経のエンジニア組織の理想形」をテーマに出されたアイデアには共通点があり、関連性が浮かび上がってきました。皆が重視する価値観が明らかになり、同時にエンジニアのポテンシャルを最大限に発揮し、事業に貢献する道筋が見えてきました。
Engineering Vision に込められた想い
Engineering Vision ではありますが、最終目標は日経のパーパス「考え、伝える。より自由で豊かな世界のために。」や事業目標達成に貢献することです。日経の報道、事業成長にエンジニアリングで貢献していくために、報道や事業マインドを持ったエンジニアが必要です。これらの観点が「ジャーナリズムとの化学反応」「事業成長をドライブ」で表現されています。

エンジニアリングのポテンシャルを高め、成長するためには積極的なチャレンジが必要です。「チャレンジを賞賛」で表現されています。また、チャレンジのためには「失敗を許容するような文化」「心理的安全性」「有機的なコミュニケーション」「チャレンジのフェアな評価」「余裕のある環境」「自走し、自分で意思決定できる環境」なども必要と考えています。
「情報の透明性」も重要です。意思決定・評価制度・情報共有・データドリブン・権限・スキル・システムの俯瞰など様々な観点で透明性が求められています。これらの透明性が、円滑なコミュニケーション、納得感、チャレンジしやすい環境など組織に必要な多くの要素を支えます。
これらを実現していくと、報道や事業といった日経のコア部分へのエンジニアリングの貢献が増えるはずです。良い成果を生み出し、ブランディングにつながり人が集まる、成長の実感、多様な働き方を通じてモチベーションやエンゲージメントの向上に寄与、自走できる環境が整備されアジリティも増す、こういった好循環を期待しています。